ぺろぺろ食堂日記

ぺろぺろ食堂は実際には存在しません。それはそうと、もっと野菜を食べてヘルシーになりたい。

鈴木その子さんを思い出しながら麻婆豆腐を作る

実家の台所にある本棚には沢山の料理本が詰まっていた。
まだ自分の部屋を持っていない頃は台所が僕の遊び場で、母親が料理をつくるのを見ながら料理の本を読んでいたものだ。
色々なラインナップがあったが、料理の基礎みたいな本からお菓子作りの本、おせちの本、保存食の本、それからNHKの今日の料理の本がズラッと並んでいた。
どれも結構念入りに読んでいたらしく僕が物心ついた頃にはだいぶ年季の入った感じの外観になっていて、中には裏表紙が取れかけているものもあった。
また母親は新聞や雑誌でちょこっと載っている料理コーナーなども、これはという物を切り抜いてスクラップしていた。
今も実家のどこかにこっそり眠っているのかもしれない。
今度帰省した時にはさがしてみようかな。

そんな感じで、おそらく新婚時代に取り揃えたであろう料理の本で、概ね我が家のレパートリーは固まったようで、僕が物心ついて以降はその料理の本自体が増えることはめったになかった。
ところが僕が高校生の頃にある日突然鈴木その子氏のダイエット本が並んでいたのである。
これにはびっくりした。
ダイエットのダの字も見せなかった母親だったが、少し痩せようと思ったのだろうか、それともそこの頃胃腸の具合がよくなかった父親のためにだろうか。

鈴木その子氏は後々は美白の女王として有名だったが、その前から料理研究家として名を知られていた。
そして鈴木その子式のダイエット食事法という本を沢山出していたようで、今でもAmazonなどの中古書籍で買うことができる。
僕も我が家の本棚にある本なのでとりあえず手にとって見たのだけれど、ダイエット食なのでそこまで美味しそうには見えず、ふーんと言う感じだった。
というのも、鈴木その子氏のダイエット食は基本脂肪分をカットしていくという調理方法なのである。
例えば肉類はカットしたあとぬるま湯に漬け込み脂を洗い流してしまう。
炒めものも油を使わないでテフロン加工のフライパンで炒るように炒める。
というわけで、我が家でも何回かこれらの料理はトライされたわけであるが、脂身大好きな父親は「油も調味料だ!」という謎の名言を吐き、以後鈴木その子式料理は木村家の食卓には乗ることがなかった。

さて、それから20年、まさか自分が油抜き調理にトライすることとなるとは。
今日は作りはしなかったけれども何回も読んでいた鈴木その子式料理法を思い出しながら麻婆豆腐を作った。

鈴木その子式の調理方法で一番げげっと思ったのはひき肉の調理方法だった。
ひき肉は半分近くが脂。
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すごいね。
その子流では、まずひき肉にお湯をまわしかけ、油を洗い流してしまう。
そして油を抜いてしまうとパサパサしてしまうので、すり鉢でゴリゴリ摺り、それから炒めるそう。
当時は、そこまでしてひき肉を使う必要とは???とむっちゃ突っ込んでいたのだけれども、20年後、
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手順は多少違うが、僕はひき肉を炒めたあとにお湯で綺麗に洗った。
麻婆豆腐は汁で煮込むので、すり鉢で摺らなくてもそこまでボソボソ感は感じない気もする。
よって、この最初の手順だけ真似をして、あとは通常どうりの麻婆豆腐の作り方で作った。
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あ、もちろんごま油は入れていない。
肝心のひき肉の味は全然ボソボソしておらず、スープでグツグツ煮る時間があったせいか、適度にふっくらしていて美味しかった。
ありがとう鈴木その子さん。


2品目はチンゲンサイブロッコリーを塩水でゆでて、卵白の入ったあんかけをかけた。
全卵にしようかとも思ったけれども卵白のみのほうがコレステロールが低いとのことなので…。
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ちなみに今日は朝起きたら若干寝坊気味だったので「あー、めんどくさい、今日は料理やっすもー」と思ったのだけど、2~3日前に代表がパートナー企業の人に「あ、じゃあ9日は12時位にうちに来てください。木村飯食べていったらいいですよ!」とか言ってたの思い出してしぶしぶ作ったのであった。
明日は御飯作らなくていいかな!