料理も将棋も手抜きが大事
全然強くないのだけれど将棋を見るのは好きだ。
特に休みの日など、タイトル戦などの中継が行われていると、棋譜中継の画面を別ウインドウで出しておいて、作業しながら見ていることもある。
昔は将棋というゲームは作戦の建て方で一気に優劣がひっくり返るようなゲームだと思っていたけれども、将棋というゲームが少しわかるようになってくると「なるほど、細かいリスク計算のゲームなんだな」という見方が出来るようになってきた。
自分の王様を守りながら敵の王様をいかに攻めるかというゲーム性は、実力がほぼ同じであれば、どこまで敵の刃を自分に食い込ませながら相手の心臓を狙うかみたいなぎりぎりの勝負になってくる。
あと敵が何歩踏み込んでくると自分の王様の命に関わるのか、逆に言えば何歩相手に踏み込ませながらこちらの刃を相手の急所へ差し込んでいくのか、そういう駆け引きが素人の目から見ても面白い。
そんなわけで、将棋ではギリギリの計算の上、敵が自陣に迫ってきている時にあえて敵の攻撃を受けずに他の手を指すということがある。
これがいわゆる「手抜き」というもので、相手の刃がこちらの肉に食い込むのを覚悟の上で自分の一手を優先する手だ。
この手抜き、いつでもどこでもというわけではない。
手抜きを仕掛けるには相手がここまで踏み込んでくるというよみと、仕掛けるタイミングが大切なようで、後々手抜きの場面が重要な局面だったということが結構ある。
料理の手抜きも同じで、ここまで手を抜くにはこのくらいなら手を抜いても味の大勢に影響がないという読みと、手抜きをするタイミングというか、この手順だったら手を抜いても大丈夫、みたいな場面で手を抜くことが大切で…
みたいな話を昼食の時に代表とN女史に滔々と語ったのでふたりとも面倒くさそうな顔をしていました。
これは一昨日作ったもの。
ささみときのこの照り焼きっぽいの
これはじゃがいもの煮っころがし。
照り焼きと同系列の味付けだということに気がついたので胡麻をまぶした。(終盤の手抜き)
これは本日のご飯。
いつもやる野菜をトマトで煮たもの。(最初から最後まで手抜き)
これは考えるのが面倒なときによくやる鶏肉を80度のお湯でジャッポンしてネギソースかけたもの。